愛が壊れた時、策略御曹司の罠に堕ちていく
数日後、偶然、大学の食堂で彼らと席が近かくになる。
構内で会えるなんて珍しく、喜んだのも束の間、遼の隣には数日前の嫌な奴、桐谷 蓮がいた。
私に気がついた蓮が、遼の脇腹を膝で突いて合図すると、遼は、こちらに一度視線を向ける。私は、胸の高さで小さく手を振ったが、遼は気がつかなかったようだ。
しばらくして仲間達と外れて遼と蓮が、こちらへ向かって来るのが見えてくると、一緒にいる麗華との会話より意識はそちらに向かってしまう。
横で立ち止まる2人。
『相澤、少しいいか?』
皆の前で菜穂と呼ぶのが照れ臭いのか、目を逸らしている遼。
『うん』
私の隣に遼、斜め向かいに空いていた麗華の隣に桐谷 蓮が座る。
麗華は、隣にいる蓮が気になるようで、チラチラと見ている。
それに気がついていながら、気がつかないふりでいる蓮は、黙っていれば、クールなイケメンでしかない。だが蓮の最初の印象が悪いせいか、気取ってて鼻につくのだ。
彼らが来た目的は、サークルへの勧誘だった。
話を聞けば、ビリヤードやチェス、カードなどのゲームを楽しむ会だが、お互い何かを賭けて勝負する自堕落なサークルで、私達は、考える余地もなく断った。
『残念だよ』