ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
一緒に暮らし始めて、まだ一カ月弱。実際に珍しいのかはわからないが、私が酔った現場に遭遇するのは初めてだ。
彼は「これも仕事だ」と気だるく答えて、ネクタイの結び目を緩めた。
「飲みニケーション、ってやつですか?」
「まあ、そう。接待だ」
近づいてきた彼から、ふわりとお酒の匂いがした。
いや、それ以上に強く香ってきたのは――。
「香水の、匂い……?」
彼が普段身につけない類の香り。たぶん女性ものの、甘ったるいフローラルなフレグランスだ。
「ああ、あの人かな。ひとり押しの強い女性がいて――」
寝ぼけたような口調でさっき起きた出来事を説明する彼。
「イれてイれてって、うるさくて」
いれてってなにを――そう言いかけて、ハッとして眉をひそめた。
……接待って、そういう?
胸の奥がすっと冷えていく。いや、まさか……と頭が考えることを拒んだ。
仕事の場でそんないかがわしいことを?
にわかに信じがたいが……確かにドラマや映画では、かしずかれるような立場の人間が若い異性をはべらせて接待、なんてシーンも見かける。
彼は「これも仕事だ」と気だるく答えて、ネクタイの結び目を緩めた。
「飲みニケーション、ってやつですか?」
「まあ、そう。接待だ」
近づいてきた彼から、ふわりとお酒の匂いがした。
いや、それ以上に強く香ってきたのは――。
「香水の、匂い……?」
彼が普段身につけない類の香り。たぶん女性ものの、甘ったるいフローラルなフレグランスだ。
「ああ、あの人かな。ひとり押しの強い女性がいて――」
寝ぼけたような口調でさっき起きた出来事を説明する彼。
「イれてイれてって、うるさくて」
いれてってなにを――そう言いかけて、ハッとして眉をひそめた。
……接待って、そういう?
胸の奥がすっと冷えていく。いや、まさか……と頭が考えることを拒んだ。
仕事の場でそんないかがわしいことを?
にわかに信じがたいが……確かにドラマや映画では、かしずかれるような立場の人間が若い異性をはべらせて接待、なんてシーンも見かける。