神の愛
 地元で大騒動というか、大事件を起こして勘当されて当然だった俺を引き取ってくれたことも、恵が家にいることも、何も文句を言わない二人。善人というか、聖人というか、ある意味打算的というか。

 まあ、危機感はないな、あの二人。普通、乳児が家に現れたら誘拐事件かもってなるのにならないからな。

「ま、父さんの結果が出るのを一旦、待ちやな。一応、子ども課では現状維持で伊倉家でその子の面倒見る方が良いって結論出たみたいやから頑張るか」

 頑張るのは俺一人だろっ、と悪態をつこうとしたが流石に呑み込む。言ったところで何の得もない。というか、俺とお袋と叔父さん以外、子どもの扱い下手なくせに。

「にしても、可愛いいなぁ、恵くん」
「・・・・・・あんたにはやらないからな、教祖様」
「あら、断られちゃったわ~。残念」

 俺のスマホを覗き込んでニマニマ笑う二十代の元新興宗教の教祖、現市役所職員の頭を勢い良くスマホで叩き倒した俺は悪くないと思いたい。
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