神の愛
高橋優生
地元集落唯一の神主家系、高橋家。その跡継ぎと言われていた男。十年前に14歳ほどだったはず。銀髪に、黄緑色の右眼、黒色の眼のオッドアイだった人物。
荒神に目を奪われ、跡継ぎの座を追われた男。
俺の唯一の親友だった人。一緒に神社、集落の一部を燃やした人。
・・・・・・恵のへにゃんとした笑顔と似た顔で笑っていた、唯一の人物。
「一応、高橋の行方も追っといてやる」
「・・・・・・あり、がとう、親父」
ポンポンと頭を親父の手が触れる。大きくて、温かくて、昔もこんなことがあったな、なんて関係ないことを思った。
こんなことをしてくれるのは今も昔も親父だけだと親父本人には言えなかった。