神の愛
地元の沼東市。
その更に奥まった地域にある俺の地元の集落。そこでの記憶をいくつか、思い出す。血の繋がっていない年下の子ども達は沢山いたが、血の繋がった年下の子どもはいなかったなと思い出す。
同時に父さんの姿を思い出す。思い出した瞬間にすぐに脳裏から叩き出した。母さんとの思い出は静かだったが、楽しい思い出も多かった。でも、父さんとの思い出は碌な記憶はない。
子どもに手を出した挙げ句、しきたりに逆らわないクソな父親。
「高橋優生の子どもじゃないことを祈るだけだな」
親父の言葉にはっとする。その名前に嫌な思い出が脳裏を駆け巡る。
なんで、俺は今まで、忘れていたんだろう。