神の愛
親父に案内されたのは会議室。会議室と同じフロアにある部屋の名前をチラリと見れば「捜査」の文字が見えた。本当に嫌だ絶対に嫌だ。
会議室内に入れば、そこには四十代くらいの親父とあまり年頃は変わらない男の人がいた。ザ刑事な見た目をしている親父とは違い、穏やかそうで刑事らしくはない。スーツを着ているのでザ社会人には見えるが、あまり、刑事には見えない人だ。
「おい、親父。一課は流石にない。本当にない」
「まあまあ、恵介くん、落ち着いて」
親父に視線を向ければ、返ってくる部署と名前。捜査一課の人に会うとか、有り得ない。
少年課らへんだと思っていた俺がバカでした。ベビーカーのなかでハイテンションで動き回っている赤ちゃんみたいに何も考えたくない。
俺が親父に対して絶対零度の視線を向ければ、藤倉さんが俺に声を掛けてくる。年相応の声の低さだが、男性としてはちょっと高めな気もする。
「伊倉くんとは長い付き合いでね。今は伊倉くんも四課で落ち着いて良かったよ」
「そりゃ、どうも」
「警察学校時代の彼を知っている者としては今、君達みたいな子どもを引き取って家族ごっこをしている方が似合っていると思ってるよ」
「家族ごっこって、」
藤倉さんの発言に言葉が詰まる。「家族ごっこ」という言い方には明らかな悪意がある。分かる人にしか分からない悪意がある。
会議室内に入れば、そこには四十代くらいの親父とあまり年頃は変わらない男の人がいた。ザ刑事な見た目をしている親父とは違い、穏やかそうで刑事らしくはない。スーツを着ているのでザ社会人には見えるが、あまり、刑事には見えない人だ。
「おい、親父。一課は流石にない。本当にない」
「まあまあ、恵介くん、落ち着いて」
親父に視線を向ければ、返ってくる部署と名前。捜査一課の人に会うとか、有り得ない。
少年課らへんだと思っていた俺がバカでした。ベビーカーのなかでハイテンションで動き回っている赤ちゃんみたいに何も考えたくない。
俺が親父に対して絶対零度の視線を向ければ、藤倉さんが俺に声を掛けてくる。年相応の声の低さだが、男性としてはちょっと高めな気もする。
「伊倉くんとは長い付き合いでね。今は伊倉くんも四課で落ち着いて良かったよ」
「そりゃ、どうも」
「警察学校時代の彼を知っている者としては今、君達みたいな子どもを引き取って家族ごっこをしている方が似合っていると思ってるよ」
「家族ごっこって、」
藤倉さんの発言に言葉が詰まる。「家族ごっこ」という言い方には明らかな悪意がある。分かる人にしか分からない悪意がある。