神の愛
「ここに来て、その名前を聞くことになるとはな」
「高橋くんが市外から市内に転居していた。時期としては2~3か月前。そして、その後、一度、殺人事件の目撃者になっていたことがあった。その事件自体はあんまり表沙汰にはならなかったから、君達も知らないとは思う」
言葉を失っている俺を余所に親父と藤倉さんは話を続ける。
親父だって予想外の名前が出てきたはずだから、動揺しているはずだ。だって、親父はあの日、優生が、炎の中にいたのをその目で見ていたんだから。
優生が集落に、神社に、火を放ったのをその目で見ていたんだから。
「そのときの聴取の報告書にね、書いてあったんだよ」
──―目撃者は赤ちゃんをあやすために公園を歩いていた、ってね。
藤倉さんの言葉に息が止まった。脳裏を様々な考えが駆け巡る。でも、どれも言葉にできない。しようと思っても口元まで言葉が届かなかった。
「高橋くんが市外から市内に転居していた。時期としては2~3か月前。そして、その後、一度、殺人事件の目撃者になっていたことがあった。その事件自体はあんまり表沙汰にはならなかったから、君達も知らないとは思う」
言葉を失っている俺を余所に親父と藤倉さんは話を続ける。
親父だって予想外の名前が出てきたはずだから、動揺しているはずだ。だって、親父はあの日、優生が、炎の中にいたのをその目で見ていたんだから。
優生が集落に、神社に、火を放ったのをその目で見ていたんだから。
「そのときの聴取の報告書にね、書いてあったんだよ」
──―目撃者は赤ちゃんをあやすために公園を歩いていた、ってね。
藤倉さんの言葉に息が止まった。脳裏を様々な考えが駆け巡る。でも、どれも言葉にできない。しようと思っても口元まで言葉が届かなかった。