恐怖探偵団と学校の七不思議
(塾はやっぱりいいわね。小学校の授業なんて遅すぎるわ。もうこんな範囲まで進んでる)

麗奈にとって、勉強とは「人生そのもの」なのである。両親や親戚から期待の目を向けられ、テストでは百点を取ることが当たり前とされている。一日でも勉強をサボれば点数が落ちてしまう。気が抜けないのだ。

(たくさん勉強をして、東京のいい私立中学に入学して、いい高校に行って、いい大学に行って、大企業に就職するか、弁護士になるか、医者になるか……。その期待に応えないと。これが私の人生だから)

普段は東京で働いている両親がX県に帰ってきた際、麗奈に話していることを思い出す。父も母も勉強ばかりの子ども時代を送り、今はそれぞれ弁護士と医師という立派な肩書きを得ている。

『遊ぶことなんてどんな馬鹿にでもできる。でも、勉強はほんの一握りの人しかできない特別なことなんだ。それができる麗奈はすごいんだ。だからたくさん勉強しなさい。遊ぶなんて恥ずかしい行為だ』

『お父さんとお母さんの言うことをきちんと聞けたら、麗奈の人生はあっという間に安泰よ。友達がいなくても生きていける。遊ばなくても生きていける。でも学歴がないと、勉強ができないと、社会的地位がないと、人は生きていけないの』
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