ふたつの時を、重ねていく【『ふたつの弧が、重なるとき』番外編/不定期更新中】
「真希〜。このあと二人で抜けようぜ?」

 数週間に一回くらいの頻度で開催している、クラスの飲み会。
 キャンパスの近くにある居酒屋で、初夏におすすめだという日本酒をちびちび味わっていると、後ろからクラスメイトの男子・(みのる)が肩を組んできた。

「イ・ヤ・で・す」

 その手をベリッと剥がしながら、笑顔でお断りする。

「真希は今、一年生の男の子に夢中だから、アピールしても無駄だよ〜」

 向かいに座る友達がそう言うと、稔は「一年っ!?」とギョッとした。

「ついこの前まで高校生だったやつがいいのかよ!?」

「落ち着いてて中身が大人だから、関係ないのっ!」

 稔とは去年から同じクラスだが、チャラい言動が本当にイヤだ。
 いつもこうして誘ってくるけれど、そこに『好き』という気持ちは感じない。
 きっと、ただ遊びたいだけなのだ。

 しっかり恋をしてから付き合いたい派の私。
 さっき友達が言ったとおり、今は後輩の男の子にアタック中だ。
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