矢神さん僕の事誘ってます⁈〜番外編〜

2.宮部さんのワンナイトからゴールインLOVE

目を開けるとカーテンの隙間から薄明かりが差し込んでいた。



ここが何処かのシティーホテルのベッドだと気付いた私は頭がガンガンと痛む二日酔いの自分を呪った。



それにしてもこのベッドは寝心地が良い…。



何なら隣から心地よい寝息も聞こえるし、私の肩に回してある逞しい腕も中々の心地良さだ…。



ファーと欠伸をした私は次の瞬間ふと我に返った。



んっ⁇シティーホテル⁈私の肩に手を回す逞しい腕⁇



真っ青になってガバッと起き上がった私は下着姿の自分と横隣で寝ている綺麗な顔をしたイケメン男子の姿を見て真っ青になった。



隣には昨日飲み屋で知り合ったらしき男性が上半身裸の半裸状態で隣で寝ている。



「起きましたか⁇」



男性は私が起きた事に気が付いたのか体を起こしながら私を見た…。



昨日の夜の出来事を端端まで思い返し、私は頭を抱えた。



確か昨日は職場のメンバーと飲みに行き、私はまだ飲み足りなくて2軒目のお洒落な飲み屋のカウンターで1人やけ酒をしていた所だった。



なぜやけ酒をしていたのかと言うとつい最近付き合っていた彼に別れ話を切り出されたからだ。



おまけに私がYASURAGIに新入社員として勤めて初めていいなと思った日尾先輩は、つい最近矢神さんと結婚して、来年にはパパになると言って鼻の下を伸ばしてデレデレに喜んでいる。



そんな姿を見ていると、私にはどうして幸せが訪れないんだろうと自分の男運のなさが心底嫌になった…。



数ヶ月の短い付き合いだったけど、私なりに彼のことが好きだった。



男の人の前で可愛く甘えられない可愛げのない女だと言われるけれど、私なりに彼に尽くしたし、慣れない料理にだって挑戦した。



なのに…結局もっといい人がいると、男の人達はそっちに乗り換え、選ばれなかった私は1人ポツンと取り残されてしまう…。



昔から恋には貪欲に生きてきたつもりだった…。



いいなと思う人がいたら自分から積極的にアプローチしたし、いつも隣にいて意中の相手を逃さないようにした…。



なのに、結局男の人達は怖い、重いと引いてしまい、選ばれるのは恋に消極的な臆病な控えめな子達ばかりだ…。



結局強欲な女は嫌われ、大人しい控えめな子達が勝利する…。



名前すらちゃんと覚えていないけど、隣にいるこの人もきっとそうなのだろう…。



私は上手くいかない自分の恋愛にほとほと嫌気が差していた。
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