矢神さん僕の事誘ってます⁈〜番外編〜
「私帰るね。」


ベッドの上に脱ぎ散らかった自分の服を着た私は、上半身裸の男の人を尻目に早々にホテルを去ろうとした。



「待って。昨日の事何も覚えてないんですか⁇」



綺麗な顔をした男子は焦ったように私の腕を咄嗟に掴んで呼び止めた。



「昨日って…。1人で飲んでた私が隣で飲んでた貴方に声掛けて、何か話しが盛り上がって、2人で帰ろうって言ったらお互い何となくキスして、そのままここに来てやっちゃったって言うとんでもなく勢い任せな流れだったかと⁇」



思い出しても恥ずかしくなる…。昨晩私は兎に角我を忘れて酔っていた…。



「あっ。隣のお兄さん一緒に飲みません⁇私最近振られちゃったんです。慰めてくださいよ〜。」



強めなお酒を頼んだ私は彼氏に振られた寂し紛れについ隣でしっぽりと飲んでいた男性を誘ってしまった…。



私には自分が声をかけた男性が誰なのかも分からない…。



でも、昨日の夜は私の誕生日だった…。職場の同僚に祝ってもらったが、何となく1人になりたくなかった…。



「まあ大方はそうだけど、ここに来る前に僕と恋人同士になりましょう⁇と言ったら、分かった。私達付き合おうってノリで言ってましたよね⁇」



昨日の記憶をまた遡る…。



帰り道のタクシーの中で沢山キスを交わした私達はそのままホテルに行ってワンナイトと言う流れだった…。



だけど、彼は私に耳元で甘く囁きこう言った…。



「僕達今晩だけで終わらせないで恋人同士になりません⁇」



酔いが回った私はあまり深く考えることもせず、「うん。分かった。私達付き合おう。」とノリで軽く返事をした。



「じゃあ明日になって覚えてないは無しにしてくださいね。」



「んー。多分大丈夫。忘れないから。」



そして問題の次の日だが、私はまんまと自分の言った事を忘れていた。
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