御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
「ま、待ってください!」
小夜莉は慌てたように声を出すと、思わず手を乗せていた雅人の袖をぐっと掴む。
「私は御子柴化学の職員ですよ。バレたら社長だって大変なことになるんじゃ――」
小夜莉がそこまで言った時、雅人はそっと口元を引き上げると小夜莉に向かって手を伸ばす。
「きゃ」
まるで頬を触られるような格好に悲鳴を上げて目を閉じた小夜莉だが、次の瞬間自分の顔からメガネが外されたのだとわかった。
「こうすれば、仮に君を見たことがある人物がいたとしても、誰も気がつかないだろう?」
パッと目を開いた小夜莉の前に、途端に雅人の黒い瞳が迫り、小夜莉は慌てたように頬を赤くすると下を向く。
心臓がさっきからドキドキと鳴っているのは、恐怖からくるそれとは何かが違う。
(社長の行動がスマートすぎるから? いつもだったらもっと恐怖を感じるはずなのに……)
小夜莉は熱くなった頬をそっと上げる。
「じゃあ行こうか」
雅人は優しくほほ笑むと、エレベーターへと向かって小夜莉をエスコートするのだった。
小夜莉は慌てたように声を出すと、思わず手を乗せていた雅人の袖をぐっと掴む。
「私は御子柴化学の職員ですよ。バレたら社長だって大変なことになるんじゃ――」
小夜莉がそこまで言った時、雅人はそっと口元を引き上げると小夜莉に向かって手を伸ばす。
「きゃ」
まるで頬を触られるような格好に悲鳴を上げて目を閉じた小夜莉だが、次の瞬間自分の顔からメガネが外されたのだとわかった。
「こうすれば、仮に君を見たことがある人物がいたとしても、誰も気がつかないだろう?」
パッと目を開いた小夜莉の前に、途端に雅人の黒い瞳が迫り、小夜莉は慌てたように頬を赤くすると下を向く。
心臓がさっきからドキドキと鳴っているのは、恐怖からくるそれとは何かが違う。
(社長の行動がスマートすぎるから? いつもだったらもっと恐怖を感じるはずなのに……)
小夜莉は熱くなった頬をそっと上げる。
「じゃあ行こうか」
雅人は優しくほほ笑むと、エレベーターへと向かって小夜莉をエスコートするのだった。