御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
すると突然、雅人が「じゃあ」と口を開き、静かに意志のこもったような深い瞳を上げた。
吸い込まれそうに魅力的な瞳に、小夜莉の胸がドキンと小さく跳ねる。
「今日のお礼として、今から君に頼みたいことがある」
「頼みたいことですか?」
首を傾げる小夜莉に大きくうなずくと、雅人はサッと自分の左腕を差し出す。
「服の上からであれば、俺の腕に触れるのは平気か?」
「え? は、はい、たぶん」
小夜莉はそろそろと手を伸ばすと、雅人の腕にそっと自分の右手をのせる。
雅人はそれを見ると、口元を引き上げてほほ笑んだ。
「じゃあこのまま、今度は俺の婚約者として食事会に参加して欲しい」
「え? 食事会ですか?」
「あぁ、俺も今日は同じレストランで食事会が予定されていたんだ。そこに婚約者を連れて来なければ、父親の決めた相手と結婚するという約束の“くだらない食事会”だがな」
「そ、そんな!」
思わず目を丸くする小夜莉に、雅人はため息をつきながら続ける。
「俺がこの話を聞いたのは三日前。父親は端から俺の意見を聞く気なんてなかったんだろう」
呆れたように首を振る雅人の顔を小夜莉はそっと見上げる。
やはり御子柴グループの御曹司の結婚ともなれば、本人の意志とは関係のない所で話が進むものなのかも知れない。
でもだからといって、小夜莉に婚約者の振りが務まるのだろうか? 雅人の父親ということは、つまり強大な御子柴グループのトップに立つ現会長だ。そんなひとの前に、自分なんかがほいほい出て行けるわけがない。
吸い込まれそうに魅力的な瞳に、小夜莉の胸がドキンと小さく跳ねる。
「今日のお礼として、今から君に頼みたいことがある」
「頼みたいことですか?」
首を傾げる小夜莉に大きくうなずくと、雅人はサッと自分の左腕を差し出す。
「服の上からであれば、俺の腕に触れるのは平気か?」
「え? は、はい、たぶん」
小夜莉はそろそろと手を伸ばすと、雅人の腕にそっと自分の右手をのせる。
雅人はそれを見ると、口元を引き上げてほほ笑んだ。
「じゃあこのまま、今度は俺の婚約者として食事会に参加して欲しい」
「え? 食事会ですか?」
「あぁ、俺も今日は同じレストランで食事会が予定されていたんだ。そこに婚約者を連れて来なければ、父親の決めた相手と結婚するという約束の“くだらない食事会”だがな」
「そ、そんな!」
思わず目を丸くする小夜莉に、雅人はため息をつきながら続ける。
「俺がこの話を聞いたのは三日前。父親は端から俺の意見を聞く気なんてなかったんだろう」
呆れたように首を振る雅人の顔を小夜莉はそっと見上げる。
やはり御子柴グループの御曹司の結婚ともなれば、本人の意志とは関係のない所で話が進むものなのかも知れない。
でもだからといって、小夜莉に婚約者の振りが務まるのだろうか? 雅人の父親ということは、つまり強大な御子柴グループのトップに立つ現会長だ。そんなひとの前に、自分なんかがほいほい出て行けるわけがない。