御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
「お、おはようございます」
そんな様子に肩を揺らすと、雅人は玄関に向かって歩いていく。ちょうど目の前を通り過ぎる時にいつものホワイトムスクの心地よい香りが漂った。
「あ、あの社長……」
小夜莉は勇気を出して、靴を履く雅人の背中に向かって声をかける。
「今度早く帰れる日があったら、一緒に夕飯を取りたいんですが、ダメでしょうか?」
「夕飯を?」
雅人が不思議そうに振り返る。
「はい……その、そろそろ恐怖症克服の練習もしたいな、と思って……夕飯は私が準備しますので」
必死に言い切った小夜莉が熱くなった頬を上げると、目の前に驚いたように瞳を開く雅人の顔が見える。
雅人はどう思ったのだろう。
(やっぱり自分の恐怖症克服のためだなんて言い方、失礼だったんじゃ……)
小夜莉が不安になりながら「……社長?」と小さく口を開いた時、雅人がにっこりとほほ笑んだ。
「小夜莉が夕飯を用意してくれるなんて嬉しいな。スケジュールを確認して連絡するよ。それと、また社長呼びに戻ってる」
そういいながら笑う雅人の様子に、小夜莉の心は一気に華やいでくる。
「じゃあ、行ってくる」
「はい、気をつけて……雅人さん」
小夜莉は恥じらうようにそう言うと、駆け足で叩き出す鼓動をおさえるように、ぎゅっと両手を胸の前で握り締めた。
そんな様子に肩を揺らすと、雅人は玄関に向かって歩いていく。ちょうど目の前を通り過ぎる時にいつものホワイトムスクの心地よい香りが漂った。
「あ、あの社長……」
小夜莉は勇気を出して、靴を履く雅人の背中に向かって声をかける。
「今度早く帰れる日があったら、一緒に夕飯を取りたいんですが、ダメでしょうか?」
「夕飯を?」
雅人が不思議そうに振り返る。
「はい……その、そろそろ恐怖症克服の練習もしたいな、と思って……夕飯は私が準備しますので」
必死に言い切った小夜莉が熱くなった頬を上げると、目の前に驚いたように瞳を開く雅人の顔が見える。
雅人はどう思ったのだろう。
(やっぱり自分の恐怖症克服のためだなんて言い方、失礼だったんじゃ……)
小夜莉が不安になりながら「……社長?」と小さく口を開いた時、雅人がにっこりとほほ笑んだ。
「小夜莉が夕飯を用意してくれるなんて嬉しいな。スケジュールを確認して連絡するよ。それと、また社長呼びに戻ってる」
そういいながら笑う雅人の様子に、小夜莉の心は一気に華やいでくる。
「じゃあ、行ってくる」
「はい、気をつけて……雅人さん」
小夜莉は恥じらうようにそう言うと、駆け足で叩き出す鼓動をおさえるように、ぎゅっと両手を胸の前で握り締めた。