御曹司社長は恋に臆病な契約妻を極上の愛で囲う
「ごめん。まさか小夜莉が、ここまで騙されやすいとは思わなくて」
するとしばらくして、雅人が申し訳なさそうに眉尻を下げた顔を上げた。
「……どういうことですか?」
小夜莉はいまだに状況がつかめない。でも雅人はソファに身体を起こすと、いつも通り健康そうな顔で笑っているのだ。さっきまでの息苦しそうな様子は全く感じない。
「これ。確かに、ただの香水だな」
雅人はそう言うと、手に持っていた小瓶を振る。薄いラベンダー色の液体が揺れてシャカシャカと音を立てた。
その途端、小夜莉はようやく状況が飲み込めた。つまり雅人は媚薬で具合が悪くなったフリをしていただけで、小夜莉はまんまとそれに引っかかってしまっただけなのだ。
「も、もう! 騙したんですか⁉」
小夜莉は叫び声をあげた。恥ずかしさで全身が沸騰するかと思うほど熱くなっている。
「すまん。あまりに小夜莉が心配するから、途中で嘘だって言えなくなってた」
肩をすくめる雅人に思わず愕然としてしまう。本気で心配したのに、まさか演技だったとは思いもよらなかった。
すると雅人が「でも……」と急に優しい顔を覗き込ませる。
「小夜莉の恐怖症克服の練習に、少しは役に立っただろう?」
雅人がほほ笑みながら目線で示す先には、雅人の手をぎゅっと握りしめている小夜莉の手がある。
するとしばらくして、雅人が申し訳なさそうに眉尻を下げた顔を上げた。
「……どういうことですか?」
小夜莉はいまだに状況がつかめない。でも雅人はソファに身体を起こすと、いつも通り健康そうな顔で笑っているのだ。さっきまでの息苦しそうな様子は全く感じない。
「これ。確かに、ただの香水だな」
雅人はそう言うと、手に持っていた小瓶を振る。薄いラベンダー色の液体が揺れてシャカシャカと音を立てた。
その途端、小夜莉はようやく状況が飲み込めた。つまり雅人は媚薬で具合が悪くなったフリをしていただけで、小夜莉はまんまとそれに引っかかってしまっただけなのだ。
「も、もう! 騙したんですか⁉」
小夜莉は叫び声をあげた。恥ずかしさで全身が沸騰するかと思うほど熱くなっている。
「すまん。あまりに小夜莉が心配するから、途中で嘘だって言えなくなってた」
肩をすくめる雅人に思わず愕然としてしまう。本気で心配したのに、まさか演技だったとは思いもよらなかった。
すると雅人が「でも……」と急に優しい顔を覗き込ませる。
「小夜莉の恐怖症克服の練習に、少しは役に立っただろう?」
雅人がほほ笑みながら目線で示す先には、雅人の手をぎゅっと握りしめている小夜莉の手がある。