傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
「よかった。追いついた」
「片瀬、さん……」
「あ、すみません。急に肩を叩いてしまって。最近、あまりベランダで一緒にならないから」
そう言って柔和な笑みを浮かべてはいるけれど、今の片瀬さんはオンの姿だ。だから身構えてしまう。
自然と鞄を持つ手に力が入って、震えたくもないのに指先が震えた。
「あの、勘違いだったら申し訳ないんだけど……。もしかして俺のこと、ちょっと苦手……?」
そんなふうに尋ねられて、俯きそうになっていた顔が上がる。
私を見つめる片瀬さんの表情は、心なしか寂しそうに見えた。
「え、あ、ちが……っ」
「やっぱり、会社の人が隣に住んでるのは気を遣いますよね。水嶋さんが嫌ならもう話しかけないようにしますから」
「ち、違うんです!」
どんどん話が遠くへ行きかけていることに気付き、慌てて声を張り上げる。
私は声が震えることも構わずに、誤解をとこうと口を開いた。
「わ、私、その。男性があまり得意ではなくて……。だから、特別片瀬さんのことが苦手だから避けているとか、そういうことではなく……」
「片瀬、さん……」
「あ、すみません。急に肩を叩いてしまって。最近、あまりベランダで一緒にならないから」
そう言って柔和な笑みを浮かべてはいるけれど、今の片瀬さんはオンの姿だ。だから身構えてしまう。
自然と鞄を持つ手に力が入って、震えたくもないのに指先が震えた。
「あの、勘違いだったら申し訳ないんだけど……。もしかして俺のこと、ちょっと苦手……?」
そんなふうに尋ねられて、俯きそうになっていた顔が上がる。
私を見つめる片瀬さんの表情は、心なしか寂しそうに見えた。
「え、あ、ちが……っ」
「やっぱり、会社の人が隣に住んでるのは気を遣いますよね。水嶋さんが嫌ならもう話しかけないようにしますから」
「ち、違うんです!」
どんどん話が遠くへ行きかけていることに気付き、慌てて声を張り上げる。
私は声が震えることも構わずに、誤解をとこうと口を開いた。
「わ、私、その。男性があまり得意ではなくて……。だから、特別片瀬さんのことが苦手だから避けているとか、そういうことではなく……」