傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
ハッとして目覚めると、隣には彼が眠っていた。
こてんと肩に頭を預ける形で眠るあどけない彼の姿にほっこりとした気持ちになったのも束の間、今日が平日であることを思い出して慌ててスマホで時間を確認する。
時刻は七時前で、それから数分と経たずに彼のスマホのアラームが鳴った。
「……ん、うーん……」
「か、片瀬さん! 朝ですよ……!」
「……あっ、いつの間にか眠ってたな……。おはよう、水嶋さん」
寝起きでまだぼんやりとしているのか焦点が定まっていない。
ずり落ちた眼鏡を指先で押し上げたところで、彼がスマホのアラームを止めた。
「……ごめん、俺もここで眠っちゃってた……」
「いえ。それよりもありがとうございました。私、戻りますね」
「わかった……」
見送ってくれるのか、彼がゆっくりとソファーから立ち上がる。
私はブランケットを畳み、ソファーの端に置くと、彼に頭を下げた。
「今日は本当にありがとうございました」
「ううん。大して何もしてないよ。それよりも、鍵は……どこに……?」