道しるべみたいな恋だった
「それで、部屋に戻ったら彼氏が別の女と電話している声が聞こえてさー。それくらいなら、もう部屋に連れ込んでくれてた方が証拠取れるのにって思ってー」

生々しいエピソードを聞いて、「これは作り話ではないな」と冷静な考えが頭に戻ってくる。

同僚の忘れられない恋のエピソードを聞きながら、「みんな案外恋してるんだなー」という少女漫画の出だしのようなことを考えていた。
 
それでも、サンドイッチの味はいつも通りで、やっぱりここは現実だなと分かりきっていたことを再認識しながら、同僚が話し終わるまでサンドイッチが食べ終わらないようにわざと小さな口で食べ進めた。
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