再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
私が口を開こうとした瞬間、再びスマホの着信音がリビングに響く。
テツはスマホに手を伸ばして画面を見たけど、そのまま電話に出ることはなかった。
しばらくして、着信音が途切れる。

「出なくてよかったの?」

「あぁ、どうせ仕事の電話じゃないからな」

平然とそう言うと、マナーモードにしてテーブルへ戻す。

「髪、乾かしてくる」

テツは立ち上がって、リビングを出ていった。

さっきの着信、仕事じゃないということは、プライベートの電話だ。
二十三時を過ぎて電話してくる人は誰なんだろう。
考えたくないけど、ある人物の名前が頭に浮かんできて、小さく息を吐く。

「なに変な顔してんの?」

いつの間にか戻ってきたテツが、再び私の隣に腰を下ろす。

「……変な顔なんてしてないけど」

「してる。あっ、もしかして電話のこと気にしてるのか?」

図星を突かれ、あからさまに視線をそらしてしまった。
こんな態度をとったら気にしていると認めているようなものだけど、今さらどうすることもできない。

「えっ、マジで? 冗談だったんだけど」

テツは目を見開いたあと、楽しそうに笑った。
それを見て、思わずムッとする。
そんな冗談は言わないでほしい。

「べ、別に気にしてないし……」

テツに誰から電話がかかってこようが、本来なら私が気にすることじゃない。
だけど、胸の奥がざわついていた。

「もしかして、ヤキモチ焼いてくれてる?」

テツが嬉しそうに口元を緩めた。
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