再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~

親身になって話を聞いてもらっているうちに、自然と惹かれたと言っていた。

前の奥さんとは十年前に離婚していて、子供はいない。
義父と話してみたら、すごく穏やかで優しい人だった。
母のことを大切に想ってくれているのを強く感じ、この人なら大好きな母を任せてもいいかなと思ったんだ。

今まで苦労してきた分、母には残りの人生を自分のために生きて、幸せになってもらいたいと心から願っている。
再婚後、母と義父から一緒に住もうと言われたけれど、私はそれを断って家を出た。
一応、新婚な訳だし、二人の時間を大切にして、のんびり暮らすのが一番だと思ったからだ。

私は母の妹夫婦が営んでいる、惣菜や弁当を扱っている『和田さん亭』で働いている。
従業員は、おばさんとその旦那さんに加えて、調理師免許を持つ男性スタッフと、パートの女性が三人と私の合計七人だ。
店の規模は小さいけど、近くにはオフィスビルやマンションがあり、たくさんの人に利用してもらっている。

テーブルには、色とりどりの惣菜がパックに詰められて、ずらりと並んでいる。
料金はすべて、詰め合わせた重さで決まる量り売りだ。
日替わりメニューや定番の物など、常時三十種類ほどの惣菜が用意されている。

昼時になると、サラリーマンやOLの人が次々とやってきて、弁当を買い求めていく。
最近では、会議用や行楽用、イベント用など予約弁当の配達も始めたところ好評で、その評判が口コミで広がり、徐々に注文が増えてきている。
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