再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
次の週の水曜。
仕事終わりに、親友の村山さつきと約束をしていて、居酒屋に来ていた。

彼女とは小学校の頃からの仲で、もちろん私とテツのことも知っている。
あの卒業式のあと、泣いている私を慰めてくれたのがさつきだった。

『鳴海とは絶交するから』

そう言って、私以上に怒ってくれたのを今でも覚えている。

向かいに座るさつきは、黒髪のショートボブにスラリとした長身。
モデル体型で、目鼻立ちもハッキリしている美人系。

それに比べて、私は平均的な身長だ。
たれ目気味の二重に、少し薄い上唇。
胸までのピンクベージュの髪は量が多く、美容院に行くたびにかなり梳いてもらっている。

転校してからも、さつきとはずっと連絡を取り続けていた。
高校の頃は、お互いに忙しくてなかなか会えなかったけど、短大入学後はこうして定期的に会っている。

今日も『お疲れさま』と乾杯したあとに、お互いの近況報告をしていた。
その流れで、テツと再会したことを話すと、さつきは目を見開いた。

「えっ、テツってあの鳴海哲平?」

「そう。あの鳴海哲平」

私は焼き鳥を食べながら答える。

「そんな偶然ってあるのね。でも、お互いによく気づいたわね」

「私は全然分からなかったよ。先にテツが気づいて、声をかけてきたんだ」

「ふぅん。でもさ、アイツよく美桜に声をかけられたよね。あんなことを言っておいて」

さつきは苛立った様子でビールを一気にあおる。
< 46 / 245 >

この作品をシェア

pagetop