再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「えっ? 鳴海と一緒に暮らしてるの?」

さつきが驚きの声をあげた。

金曜の夜、私たちはイタリアンバル『リゾミュール』で向かい合って座っていた。

開放感のある店内には、オープンキッチン前のカウンター席やテーブル席、テラス席もあり、多くの客で賑わっていた。

奥のテーブル席へと案内されると、私はさり気なく店内を見回す。
見知った顔はなく、胸を撫でおろした。

以前、外食先で斉藤さんに遭遇したことがあるので、こうした場所ではつい周囲を警戒してしまう。

ちょうど運ばれてきたバーニャカウダを食べながら、テツとの同居生活について話し始めた。

「うん。なりゆきで斉藤さんのことを、テツにも話すことになって」

アスパラをソースにくぐらせながら続ける。

「やっぱりテツも、ストーカーかも知れないって言ってて。最寄駅とかアパートを知られていたらどうするんだって言われたら、怖くなるでしょ。それで、テツが俺のところに来いって強引に……」

話を聞いていたさつきが、じっと私を見つめて口を開く。

「ふぅん。でもさ、俺のところに来いって、まるで嫁に来いとか言ってるみたいね」

「な、なに言ってんのよ」

動揺して、思わず口に入れたアスパラが飛び出るところだった。

「だってそうでしょ。好きでもないただの幼なじみにそんなこと言わないでしょ。あっ、そうか! やっと謎が解けた」

さつきはパンと手を叩いた。
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