再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~

簡単に来るかって……テツはそんな勝手なことを言える立場なんだろうか。

「そう。まだ、あのストーカーのことが片付いてないし、別の職場で鉢合わせになる可能性だってあるだろ。だったら、俺と同じ所の方が安心できる」

どこまで過保護なんだと思うけど、私のことを考えてくれているからなんだろう。
でも、甘えっぱなしは嫌だから働こうと考えたのに、それじゃあ本末転倒だ。

「せっかくの申し出は嬉しいけど、そこまで甘えられないよ」

「どうして?」

「どうしてって、部屋に住まわせてもらってるだけでも助かってるのに、仕事までお世話してもらうのはちょっと……」

最後はしりすぼみになりながら、視線を落とす。
できることなら、自分の力でどうにかしたい。
おばさんの店で働いていたのも、軽い気持ちの手伝いから始まり、その流れで就職した。

しばらく沈黙が続き、テツが穏やかな口調で話し出す。

「この前、美桜がうちの事務所に来た時に対応した女子社員覚えてる?」

その言葉に顔を上げた。

「少しお腹が大きかった人だよね」

「そう。彼女、来月辞めることになってるんだ。それで、誰か人を雇おうかって話が出てて。だから、美桜が働いてくれたらうちの事務所も助かるんだけど。どう?」

予想していなかった言葉に戸惑う。
そんなふうに言われたら、気持ちが揺らぐ。

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