無難に生きたいのに、全力すぎる彼が構ってきます
 「四つも年下の学生だよ? そういうんじゃないから」

 それはお互いに、だ。幹人も、ただ物珍しいだけだろう。この前もちょっとからかわれただけ。

 《嵐の予感がする》

 理世が冗談めかして言ったそのとき、階下から母が「天音、手を貸してー」と呼ぶ声がした。今夜はギョウザと言っていたから、具材を皮に包んでほしいのだろう。

 「ごめん、母が呼んでるみたい」
 《そう。じゃ、また進展あったら報告ね》
 「進展なんてないってば」

 波乱は求めていない。嵐は勘弁だ。

 《はいはい》

 通話が切れ、部屋に静寂が戻った。
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