食べちゃダメって言ったよね?
「これ、『彼氏の』だから食べちゃダメよ」
姉は作ったばかりの真っ赤なゼリーを、冷蔵庫に仕舞いながら言った。
その夜。お腹がすいた僕は、ゼリーをこっそり一口食べた。
甘酸っぱくて、ちょっと鉄みたいな味がしたけど、おいしかった。
もう一口……と、スプーンですくおうとしたその瞬間。
突然現れた姉に、容器を取り上げられてしまった。
「それ、『彼氏』のゼリーだから、食べちゃダメって言ったよね?」
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