僕の父親はコックリさん
 キツネは夜行性の動物だから、正雄が最も活発になるのは夜になってからだろうと踏んでいたのだ。しかし、今のところ動きは感じられない。
 若干拍子抜けしながら部屋の様子を伺う。
「風呂場を覗いてみないか?」 
 言い出したのは正雄だった。
「風呂場?」
「昼間確認できなかった場所はそこだけだろ」
 夜は全員で銭湯へ向かったから、風呂場へ行く用事はなかった。
「よし、じゃあ行ってみよう」
 風呂場になにかがあるような感じはしないけれど、一応は全部調べておくに限る。正雄が妖たちを風呂場から遠ざけるために銭湯へ誘導していたとも限らない。
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