僕の父親はコックリさん
 十円玉が移動した場所を見て香は目を見張った。鳥居の被疑側に描かれている『はい』へ移動するものだとばかり思っていたのに、なぜ『いいえ』に移動したんだろう。
「もう一度やろう」
 陽子がゴクリと唾を飲み込む音を立てる。そうか、これも演出のひとつなのかも知れない。ただこっくりさんをしたというだけでは面白くない。
 それじゃもう少し付き合おうか。そう思ったけれど、何度同じ言葉を口にしても、十円玉は『いいえ』から動かない。
「ちょっと、いい加減にしてよ!」
 ついに陽子が叫んで他の三人を睨みつけた。
「陽子がやってるんじゃなかったの?」 
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