僕の父親はコックリさん
 ならばと父親の腕を引っ張ってみる。
 途端に「いたたたたっ! 無理に引っ張らないでくれ!」と志門が涙目になってしまった。どうやら黒いモヤは少しの猶予も持たせないようにピンとはられているようだ。
 これじゃ助けようがない。
 早々に諦めた妖は黒羽へ視線を向けた。黒羽は黙ってふたりの様子を見ていたが、数珠を握りしめて一歩前に踏み出した。
「この拘束も低級霊がほどこしたものなんでしょう。それほど強い力は感じません。きっと妖くんでも対処できると思います」
 そう言われて妖は真新しいお守りを胸の前で握りしめた。まさかこんなに早く新しいお守りを試してみることができるとは思っていなかった。
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