僕の父親はコックリさん
 来たときはほとんど手ぶらだったけれど、香があれもこれもと持たせてくれたのだ。用意してくれた紙袋の中には野菜や果物が沢山入っていてずっしりと重たい。電車で帰るのが一苦労だ。
 だけどこれが親の愛情なのだと、家を出て理解した。
「また来いよ」
 玄関先で志門に言われて妖は頷いた。
「もちろん。ここは俺の家だ」
 答えると志門がニカッと白い歯をのぞかせて笑う。
 しかし、それから妖が再び実家へ足を運んだのは十二月も終わりに近づいてからだった。
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