口説いてんの?

「あぁ、俺もそうだな。

 女として見てない訳じゃないぜ。

 最高のダチだと思ってるからなっ」

そう言いながら

俊也が布団の上から覆い被さったので

真太郎も俊也の上に乗って笑っていた。

「ギャー!重たいー!死ぬよー!」

「だって、好きなんだから!

 なぁ、真太郎?アハハ!」

「降りてぇぇぇ、苦しいぃぃぃ」

二人が降りてくれたので

薫子が布団を剥がして二人を睨むと

満面の笑みを返された。

「何?気持ち悪い!

 凪斗、どう思う、この二人?」

凪斗に視線を向けると

彼も白い歯を零し、優しく微笑んでいた。

「俺も、薫さん好きです」

「もー!暴露タイムの次は

 告白タイム?意味分かんないー?!」

薫子は、口を尖らせていたけど

本当は嬉しくて涙が出そうだった。


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