どちらの正義が正しいか? ~『“元”連立コンビ』は学園の平和をまもりたい~
「この学園にいる以上、多少の犠牲はしかたないことだから」
「ケガをしたのは自己責任だ。喧嘩に介入しようとしたのは彼自身なんだから。弱いなら、手をださずに逃げればよかったんだよ」
――しかたないって、何だよ。友達はエスカレートする喧嘩をとめようとしたんだぞ。
それなのに、どうして何も悪いことをしていない人間が、規則を守らないで悪さをしたやつのせいで、傷つかなくちゃいけないんだよ。
その時、おれは、あらためて思ったんだ。
やっぱり学園には、きちんとした規則がないとだめなんだって。
だからおれは、中等部でも風紀委員会にはいって、自分勝手に他人を傷つけたりするやつらを取りしまるって、そう決めたんだ。
「ひっ、ヒック……」
見回りを続けていれば、どこからか泣き声がきこえてきた。
きょろきょろあたりを見渡せば、声は茂みのほうからきこえてくる。
近づいていけば、丸めがねをかけた男子生徒が、ひざを抱えて一人で泣いていた。