どちらの正義が正しいか? ~『“元”連立コンビ』は学園の平和をまもりたい~


「泣いてるみたいだけど、何かあったの?」
「ひっ……あ、あの、これは、その……」

男子生徒は、泣いているところを見られたのが恥ずかしかったのか、あわてて涙をぬぐって気まずそうにしている。

「おれは風紀委員会所属の朝倉蓮。一年生だよ。君の名前は?」
「ぼ、ぼくは、一年生の、里中小太郎(さとなかこたろう)です」
「同い年じゃん。見たことない顔だけど、もしかして編入生?」
「う、うん。ぼく、異能力が発現したのがつい最近で、中等部からの編入生なんだ」
「そっか」

話しているうちに、少しは落ち着いてきたらしい。
里中くんの目の前に座りこんだおれは、泣いていた理由をもう一度きいてみることにした。

「それで、どうして泣いてたの?」
「……実は」

里中くんが話してくれた内容をまとめると、どうやら、大好きなおじいさんからもらった懐中時計を、上級生にとられてしまったらしい。
お金をまきあげようとして近づいてきたみたいだけど、里中くんがお金をもっていないことが分かると、金になりそうな懐中時計を代わりにもっていったんだって。

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