どちらの正義が正しいか? ~『“元”連立コンビ』は学園の平和をまもりたい~
「……律のばーか! あほ! この分からず屋!」
「はいはい。突然なんだよ」
何だかむかついてきて、本人に直接悪口をいってしまった。
だけど律はやっぱり動じる様子もなくて、しかたないなって顔で眉をさげながら笑っている。
「あ、あの!」
いつの間にか開けられた扉の前に立っていた里中くんは、目をきらきらと輝かせながらおれたちを見つめている。
「もしかしてお二人って“連立コンビ”ですか!?」
――うわ、その呼ばれ方……久しぶりにきいたな。
おれがなつかしく思っていれば、先に律がうれしそうにうなずいた。
「ん、そうだよ」
「や、やっぱり! ぼく、中等部からの編入生なんですけど、クラスの子から話をきいたことがあって! 弱い者いじめは決して許さず、どんな強敵にも立ち向かっていく。そして困っている生徒には必ず手を差し伸べてくれる。すごく強い、正義のヒーローみたいな二人がいたんだって!」
――正義のヒーロー、か。
左どなりに目を向ければ、ちょうど律も、おれを見ていたみたいだ。
ぱちりと目が合ったけど、おれの方からそらしてしまう。