どちらの正義が正しいか? ~『“元”連立コンビ』は学園の平和をまもりたい~


「……だけどそれは、初等部のころまでの話だから」
「え、そうなんですか? だってあんなに息ぴったりだったのに……」

まだ何かききたそうにしている里中くんの話をさえぎって、おれは先輩から取り返しておいた懐中時計を手渡す。

「そういえば、懐中時計。これで間違いない?」
「あ、そうです! よかったぁ……あの、本当にありがとうございました!」
「うん、どういたしまして」

懐中時計が無事に手元にもどってきて、里中くんは安心した顔で笑っている。
おれもホッとしていれば、胸元の勲章から無線がはいった。

『律。ミーティングをするから、風紀委員会室にもどってきてくれ』

石井先輩からだ。
返事をするついでにと、今起こったことをありのまま伝えたら、石井先輩は、それはそれは大きなため息をはきだした。

『お前は……ほんっっとに、よくトラブルに巻き込まれるな』
「えっ!? いやいや、そんなことないですよ?」
『いーや、そんなことありまくりだ。お前が中等部の風紀委員会にはいってから、まだ一か月も経っていないのに、すでに何件のトラブルを引き連れてきたことか……』
「えーっと、そうでしたっけ?」
『……とりあえず、お前は一旦もどってこい』

風紀委員会の生徒を何人かここに向かわせるから、おれは先にもどってきて、くわしい話を直接きかせろという。

さっきも先輩の呼びとめる声を無視しちゃったし、これは、長いお説教が待っているかもしれないな。
石井先輩、怒るとこわいんだよなぁ……。

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