私は優秀なストーカーから逃げられない
真実

そんなある日の夜、私は、目が覚めて、リビングに行くと、奏がソファで眠っていた。

髪の毛が目を隠している。

メガネかけてる?

いつも私よりも早く起きて髪の毛もセットしていて、メガネをかけた所を見た事が無かった。

「ベッドで寝ないと風邪ひいちゃ………っ!」

この顔知ってる…っ。

あの時の痴漢…っ!

なんで!?どうして奏が!?

今考えると、あの声は確かに奏だ。

私は、後退りした。

近くの棚にぶつかり大きな音を立てた。

「ん…?あれ?琴音?どうしたの…?」

「どうしたって…。奏…あの時の痴漢だったの?」

「あ…。え?…あーヤバ…コンタクト…。」

「どういう事?」

「落ち着いて聞いて?まずは謝る。ごめん。」

「何なの!?どういう事!?わたしが怖がってたのを楽しんでたって事!?信じられないっ!最低っ!」

「話を聞いて!お願い!琴音を怖がらせていたのは謝る。それは俺が悪い。話を聞いて欲しい。」

「嫌!!最低!」

「やっと君と…っ。理玖もいるのに…っ。」

奏は私を抱きしめた。

「嫌!!離して!変態っ!!大嫌いっ!」

「話を聞いて!?お願いだから…っ!嫌いなんで言わないで…っ。お願いっ!お願い…っ。」

「ううっ…っ。うっ…っ。うっ。」

私はその場に泣き崩れた。

「琴音…。今まで黙っててごめん…。俺は琴音の事を愛してる…。決して面白がってたわけじゃないんだ。」

「だったらどうして!?」

「俺…。琴音の事がずっと前から好きだったんだ…。最初、普通にアプローチしようと思ったんだけど、琴音…俺の事…避けてたよね?」

確かに他の女の子達の目があるからなるべく近くに行かなかった。

「そんな時にさ…通勤の時、目の前に琴音がいて…我慢出来なかった…。怖い思いさせてたのは、本当に悪かったと思ってる…。本当にごめんなさい…。」

奏は私の前で土下座した。

「好きだったからって何でもして良いわけじゃないでしょ!?良い事と悪い事の分別はつくでしょ?おかしいよ!」

「うん…。おかしいんだよ…。俺…。琴音の事になると理性がきかないんだ…。それくらい俺は琴音の事を愛してるんだ。」

「どうして私だったの?奏は営業だし、私は総合事務で話した事も無かったのに…。」

「……琴音は覚えてないかもだけど…俺達会ってるんだよ…昔…高校で…。」

「高校?え?奏、2つ上だよね?」

「葉山って覚えてる?図書委員で一緒だった…。」

「はやま?…葉山…?っ!葉山先輩!?」

 「うん…。」

「えっ!?だって…葉山先輩すごく大きかったし…。」

「ダイエットしたんだ…。あの時から琴音の事好きだった…。琴音が早宮君が好きって聞いたから…身長は2センチ俺の方が低いけど…。体重ならって…。割合的に一緒の体型にしたんだ…。」

「何で言ってくれなかったの?私…葉山先輩に会って、お礼言いたかったんだよ?高校の時にくれた手作りのテキストで成績ものすごく上がって良い大学行けたんだから。葉山先輩のおかげ…。だからずっとお礼言いたかったの。」

「そっか…。それなら良かった…。」

「よく見ると葉山先輩の面影あるね…。葉山先輩に免じて、今回のは許す…。葉山先輩…あの時のテキストありがとうございました。でももうあんな事しないでね?」

私が微笑むと奏は泣きながら私を抱きしめた。

「ごめんね。もうしない…っ。琴音…っ。ごめんなさい。愛してる。琴音に嫌われたら俺…っ。生きていけない…っ。」

「私も嫌いって言ってごめんなさい。」

「愛してる…っ。琴音…っ。」

「仲直りのキスして?」

「うん…っ。愛してる…っ。」

私達は何度も何度も唇を重ねて、仲直りのキスから始まり、愛を確かめ合った。

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