時田君と私の秘密の契約〜毎週金曜日の秘め事〜
 お皿に盛り付けたカレーを見て時田くんは目を輝かせている。昔からこれでも料理は嫌いじゃない方だった。理由は昔からお母さんとよく料理を作ったからだ。明るく大雑把な性格のお母さんだったけど、料理は得意で、特にお母さんのカレーは絶品だった。
 
 お母さんのカレーは素朴だけどちゃんとスパイスを何種類も作った甘みもあるスパイシーなカレーで、私は単純に一人暮らしをする時、真っ先にカレーのレシピだけは伝授してもらった。

 「うまっ。まじでうまいですね⁉︎こんな美味いカレー食べたの久しぶりかも。」

 分かりやすく喜ぶ時田くんの反応は素直に嬉しかった。お母さんから伝授してもらった秘伝のカレーは唯一の私の自信作だ。「それは良かった…」と相変わらず素直に可愛く喜べない私だけど、内心では時田くんが喜んでくれた事が嬉しくてしょうがない自分がいた…。

 「俺が片付けくらいします。」と時田くんが食べた食器の片付けを申し出たから、私はその場にポツンと座ってやる事がなくなってしまった。
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