傲慢すぎる警視に衛られて愛される
その時、スマホが鳴った。

愛はぐすぐすしながら画面を見ると『お姉ちゃん』の表示だった。

手の甲で涙を拭って笑顔をにかっと浮かべて電話に出た。


「もしもし」

『あ、もしもし、愛? 元気? ごめんね、そっちは夜よね。あら? 今、外?』

「うん、ちょっと雨宿りしている」

『愛?』

「ん?」

『泣いてるの?』


一瞬で見抜かれた。


「え!? 泣いてないよ」

『嘘、泣いてる。声でわかる』


愛はまた涙が溢れてきた。


『どうしたの? 何かあった?』

「何もないよ」

『愛!』


美憂の強い声から優しさを感じた。


「海外からじゃお金、かかっちゃうよ」

『そんなのいいわよ、で? 何があったの?』


愛は再び泣けてきた。


「ちょっと苦しくて」

『何が苦しいの? 仕事が大変なの?』


愛はしばらく黙っていた。

雨の音が続いていた。


『逢坂さんのこと、なんだけど』

『ああ、あの人ね! 彼がどうしたの?』

「私……その」

『愛……』

「たぶん、その……私、逢坂さんのこと」
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