傲慢すぎる警視に衛られて愛される

20話

愛は黒のスウェット上下と下着を洗面所のドアを少し空けて中に入れた。


「悪いな」

「いえ」


ドアを閉めてしばらくリビングで落ち着かなかった。

すぐに逢坂が出てきた。


「毛布、ありがとう」

「いえ」


なんだかスウェット姿の逢坂が生々しすぎて余計にドキドキした。


「これなら帰れそうだ」

「え?」


驚いて愛が逢坂を見る。

その顔を見て逢坂がふっと笑った。


「何だよ、その残念って顔。そんなに」


逢坂がゆっくりと一歩一歩近づいてきた。


「お、逢坂さん?」


逢坂が愛の目の前に来て身体をかがめた。


「俺と一緒にいたい?」

(本当に意地悪だ! そっちがその気なら)

「はい! 朝まで一緒に居たいです!」


愛はほぼ叫ぶようにそう言った。

今度は逢坂が面食らったように目を見開く番だった。

逢坂は可笑しくておでこを押さえて笑い出す。


「お前、警察学校じゃないんだから」

「すみません……」


逢坂は嬉しそうな、ため息をついて愛を見つめた。


「なら泊ってく」
< 156 / 164 >

この作品をシェア

pagetop