傲慢すぎる警視に衛られて愛される
「ご家族は知っていますか?」

「家族には言ってません」

「ご家族にまず話してもらえますか?」

「それはできません!」


麗華の声が跳ね上がった。


「小池さん。ストーカーの問題はご家族に協力してもらうことが絶対条件なんです」

「なんでですか?」

「1番、近くであなたを護れる人だからです」


愛は無意識に手の中のペンを強く握りしめていた。


「家族には言えません!」


沈黙が流れた。


「そうですか」


真理恵がため息と共に言うと麗華は唇を噛んだ。


「警察が、護ってくれないんですか」

「24時間、警護につくことはできません。だから、ご家族の協力が必要なんです」


その瞬間、麗華の両手が机を思いっきり叩いた。

乾いた音が部屋に響く。


「だから家族には言えないって言ってるでしょ! あなた、うちを崩壊させるつもり!?」

「小池さん、落ち着いてください」


麗華は両手で頭を抱えた。


「もう、どうすればいいのよ!」


愛は麗華から目を離せなかった。

怒りと恐怖と、それから羞恥心が入り混じったような表情。

誰にも言えない場所に、ひとりで追い詰められてきた人の顔だと、愛にはすぐにわかった。
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