無能魔女の甘すぎる誤算 ~成り行きで助けた最強魔術師様が熱烈に求愛してくるのですが~
そう言い放つと、すたすたとその場から歩き始める。すると、今さっき買ったフォシニがリディアのあとを大人しく付いてきた。
リディアはくるりと振り返る。
「あなた、名前はなんていうの?」
「十八番」
「え?」
「十八番。あいつは俺のことをそう呼んでた」
感情の籠らない声で、男は答える。あいつというのは奴隷商のことで、十八番というのは商品番号だろう。
「そうじゃなくって、生まれたときに付けてもらった名前があるでしょう?」
「……お前」
「違くって!」
リディアが問い返すと、男は意味が分からないと言いたげに小首を傾げた。ふと彼の足元を見ると、はだしだ。
(どうしよう。思ったよりもずっと厄介な子を買っちゃったかも)
リディアははあっと息を吐く。
先ほど奴隷商に受け取った鍵を男の首輪にある鍵穴に差すと、ぴたりと嵌ってかちゃりと首輪が外れた。急に軽くなった首を男は不思議そうに触っている。首輪を外すとすぐに逃げてしまうと思ったが、以外にも男は逃げるそぶりを見せなかった。
「まずは靴を買って、その傷の手当てをしましょう」
男はこくんと頷く。
(従順なのは助かるわ)
リディアはくるりと振り返る。
「あなた、名前はなんていうの?」
「十八番」
「え?」
「十八番。あいつは俺のことをそう呼んでた」
感情の籠らない声で、男は答える。あいつというのは奴隷商のことで、十八番というのは商品番号だろう。
「そうじゃなくって、生まれたときに付けてもらった名前があるでしょう?」
「……お前」
「違くって!」
リディアが問い返すと、男は意味が分からないと言いたげに小首を傾げた。ふと彼の足元を見ると、はだしだ。
(どうしよう。思ったよりもずっと厄介な子を買っちゃったかも)
リディアははあっと息を吐く。
先ほど奴隷商に受け取った鍵を男の首輪にある鍵穴に差すと、ぴたりと嵌ってかちゃりと首輪が外れた。急に軽くなった首を男は不思議そうに触っている。首輪を外すとすぐに逃げてしまうと思ったが、以外にも男は逃げるそぶりを見せなかった。
「まずは靴を買って、その傷の手当てをしましょう」
男はこくんと頷く。
(従順なのは助かるわ)