君が照らす人生は、いつだって温かい
――今日まで生きてきたんだよ。
川沿いの夜。
欄干。
コンビニのビニール袋。
あのとき、春日井先輩が言ってくれた言葉。
ゆっくりと、一行目に書く。
「今日まで生きてきたんだよ」
ペン先が、少し震えた。
そこから先は、
〝かっこいい歌詞〟を目指すのをやめて、
〝そのまま〟を書いていく。
冷たい欄干。
真っ暗な川面。
遠くで聞こえた電車の音。
『欄干に置いた手が冷たくて なんか笑っちゃったんだ』
『今日まで生きてきたんだよって 誰かに言われた夜』
ノートの上で、言葉が転がっていく。
気づけば、
二ページ目の半分まで埋まっていた。
「……多い」
歌に乗せたら、
確実に早口言葉になる分量だ。
でも、ゼロよりずっといい。
最後に、ページの端っこに小さく書く。
「曲タイトル案:今日まで生きてきたんだよ」
ちょっと重いかな、と思いつつも、
他にしっくりくる言葉が見つからなかった。