君が照らす人生は、いつだって温かい





「進捗どうですか、詩人さん」



翌日の放課後、
音楽室に入るなり春日井先輩が言った。



「いきなりハードル上げないでください」



「でも、ゼロじゃないって顔してる」



図星すぎて、黙ってノートを差し出す。



「おお」



春日井先輩が、ページをめくる。

後ろから、美由紀さんと瑠奈も覗き込んだ。



「〝欄干に置いた手が冷たくて なんか笑っちゃったんだ〟」



声に出すの、本当にやめてほしい。



「ちょ、朗読禁止です」



「でも、良くない?」



瑠奈が、目を輝かせる。



「めっちゃ光景浮かぶ。青春映画のワンシーンって感じ」



「映画観たことある?」



「だいたい予告編で全部分かった気になるタイプ」


「一番信用できないタイプだな」



美由紀さんが、苦笑する。

ページを追っていた春日井先輩が、ふっと笑う。



「俺、ここ好き」



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