君が照らす人生は、いつだって温かい
第四話
いつか
その日、
音楽の授業は、やけにあっさり終わった。
「じゃあ、来週はグループごとにこの曲を歌ってもらいます。パート分けしておいてねー」
教師が軽い調子でそう言って、
黒板の楽譜に丸をつける。
課題曲は、
卒業式でも歌われるような定番の合唱曲だった。
教室のあちこちから、うめき声が上がる。
「うわー、こういうのマジ無理」
「男子が絶対サボるやつじゃん」
「ソプラノかアルトか、また争奪戦だね」
私は、配られた楽譜をぼんやり眺めた。
ト音記号の横に並んだ丸い音符たち。
歌詞は、未来とか希望とか、
そんな言葉で埋め尽くされている。
あのバンドの歌詞と違って、
どこまでもまっすぐで、きれいだ。
でも、そのきれいさが、少しだけ遠く感じる。