君が照らす人生は、いつだって温かい
「え?」
「夜の川沿いの遊歩道で。柵のところで、私が立ってて」
言葉にしてしまえば、それはあまりにも生々しい。
でも、もう戻せない。
「〝今日まで生きてきたんだよ〟って、言ってくれた人がいて」
春日井先輩は、ゆっくりと息を吸った。
目が、何かを確かめるみたいに、
私を見つめる。
「そうか……やっぱり」
小さく笑う。
「心の中ではそうじゃないかなって、ずっと思ってた」
「ずっと?」
「うん。図書室で話してくれたときから」
あの日の静かな光景が重なる。
「〝中三の冬〟って聞いてさ。〝川沿い〟って単語出たとき、〝あ、もしかして〟って」
「でも、そのときは」
「そのときは、違うかもしれないって思いたかった」
春日井先輩は、少しだけ目を伏せる。
「なんか、あの夜のことってさ。俺の中で、半分は〝現実〟、半分は〝夢〟みたいな扱いで」
「夢……」
「だって、普通に考えたら、夜の川沿いで、知らない子があんな顔で立ってて」
そこで言葉を切り、慎重に続ける。
「〝大丈夫?思い詰めてない?〟って聞いて、〝終わらせたらダメだよ。君はちゃんと今日まで生きてきたんだよ〟なんてセリフ言うやつ、ドラマかよって感じじゃん」
「たしかに」
「だから、現実すぎると、逆に怖かった」
春日井先輩は、
ベッドのシーツを指先で少しつまむ。