台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「!?」
側で見ていた大和と彩加の目が点になる。
なんなら私の目も点になってる。
えっなに、どういうこと?
ピーマンが圧死したんですけど。
「っく、」
呆然としていると、真後ろから思わず漏れたみたいな笑い声が降ってくる。
驚いて後ろを向くと、紫苑が腕で顔を隠して震えてた。
「ふはっ、くく……っ。拳で野菜切る女子なんて、初めて見た……」
……素で大ウケしとる……!
大惨事すぎる。
さっきまでいい感じに攻めてたのに。
ここまでを帳消しにするやらかしだ。
「も、もうっ、笑うなんてひどいっ
ちょっと力加減間違えただけだよぉ」
「いや、ちょっとじゃあぁはならない」
「あたしより料理できない子、初めて見たんですけど」
大和と彩加が冷静にツッコんできたせいで、笑い死にそうな紫苑が追い打ちかけられて軌道修正もできない。
なんか盛り上がってる風に見える私たちを、テラスチームが何事かと覗いている。
笑う紫苑に必死で弁明する私のことを見た爽真の目が、ほんの少しだけ細くなった。