台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
爽真の肩にそっと手を置く。
「苦労するね、お互い」
変な仲間意識が芽生えてしまって、ポンポンと肩を叩きながら、困ったように笑って見せた。
爽真の目が、少しだけ面食らったように丸くなる。
その顔が面白くて、クッと笑い声まで漏れた。
「ま。もっとやりようはある気がするけどね!」
パッと手を離して、踵を返す。
そろそろ寝ないと。明日も早い。
ぼーっとしている爽真を置いて、階段まで歩いていく。
一段目を登ろうとしたところで、ふと足を止めて振り返った。
「おやすみ。――また明日」
悪戯っぽく笑って、足音を立てないように注意しながら階段を駆け上がる。
置いてけぼりの爽真が、少し照れたように窓の外を見ていた。