台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「俺は、もっと美玲ちゃんと話してみたいなって思いました」
爽やかスマイル。キラキラ王子様。
昨日の夜のことは、何度思い出しても夢だったような気がしてる。
「恥ずかしがり屋っぽいとことか、優しそうなとことか。守ってあげたいなって思って」
うえ、また胸焼け。発言が砂糖。
でも紫苑の顔で言うと普通のことみたいに聞こえるから、この人ずるい。
もういいよ、と心の中で画面を手で払う。
すると、スタッフが紫苑に質問をする。
――瑠奈にアピールされてどう思った?
ピタ。
ぎゅんと視線を画面に戻す。
「え――――と、まずびっくりして、」
そうでしょうとも。あの時もそう言ってましたからね。
次にどんな苦笑いコメントが飛び出すのかと、画面の中の紫苑を見守る。
すると、紫苑は意外にも爽やかに微笑んだ。
「ちょっとだけドキッとはしましたね」
――え。そうなの?
「あんな風に迫られたことってなかったんで」と、紫苑ははにかんで笑っている。
や。迫られたことないとか嘘だろ。
だからこれはリップサービスだ。
危ない騙されるとこだった。
思わず汗を拭う動作をする。
ひよりが不思議そうに首を傾げた。