台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

爽真の名前が映るテロップに、がっくりと項垂れる。
握りしめた爽真の袖に、額を擦り付けた。


『――顔がいい♡かなっ』


「…………」

……そろそろ終わった頃だろうか?
反応がないからわからない。


ふっと、スマホの灯りが途絶えた気配がする。

ゴソゴソとポケットに仕舞い込む音も聞こえて、ちょっとだけ静かになった。


「瑠奈」


真上から落ちてくる静かな声に、ぴくっと肩が揺れる。

「……なんでしょう?」

顔は上げない。
バツが悪すぎるから。


「顔いいの?俺」
「イジってくるなよ」


顰めっ面で顔を上げる。

恥ずかしくて赤らんだ頬を見て、爽真がふっと笑った。


がーん。完全にバカにしてるっ


「……あれは爽真にブチギレた翌朝に撮ったやつだから!気まずかったの!」

「あー。そんなこともあったな」

「意外と数日前の話だからね!?これ」


掴んだままの袖を、思いっきり引っ張って揺する。

「やめろ、伸びる」と言いながら、爽真はなすがままでくつくつと肩を揺らしていた。
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