台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
言い放った瞬間、爽真の顔から皺が消える。
キツく細まっていた目が、わずかに見開かれる。
今度は唇に力が入った。
「……そーかよ」
暗い声。
伏せられた目が、リビングの薄闇に沈む。
「……あっ」
傷付けた。
言い終わってから気付いても、もう遅い。
爽真の顔からあっという間に感情が消えて、静かに立ち上がった。
「爽真……っ」
「今日はもう寝る」
間髪入れずに向けられた背中は、はっきりと拒絶を示している。
引き留めることもできないで、感情を閉じた背中が消えていくのを、ただ見送ることしかできなかった。