台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「っ、」
驚いて一瞬言葉に詰まる。
本気で怒ってる。
理由も対処もわからなくて、ちょっと挙動不審になった。
「お、……――怒ったとこでどうしようもなくない?
爽真は放送見てないから知らないと思うけど、私のシーンって大体空気読まずに暴れてるとこしか使われてなかったし!」
美玲と紫苑に割り込んだりとか。
女子トークで好きな人やな感じに被せたりとか。
陸に嘘泣きしたりとか。
あっ。爽真と地獄の買い物もちょこっと使われてたな。
爽真に無視されて、会話が無い部分だけ。
「それに爽真だって最初、似たようなこと言ってたでしょ?
うざくて痛いやつって印象がつくように、私がそう動いてるの。だから平気」
「…………っ」
爽真が痛いとこ突かれたみたいに、一瞬怯む。
けれど、その表情は少しも緩まない。
むしろ、どんどん険しくなっているようにさえ思う。
なぜ何も言わない?なぜ爽真が怒る?
なんで私以上に傷付いてるみたいな顔してんの。
そんな顔されたら、私も本当は傷ついてるみたいじゃないのさ。
……あー。なんか、ちょっと面倒になってきた。
だからついイラっとして、言ってしまった。
「ああもう!何に怒ってんのか、ちゃんと説明してくれない?
私がどう見られてようが、爽真には関係ないんだから!」